爆乳少女体験版第一弾

先月頭に有料会員限定で公開した爆乳少女シリーズの新作「爆乳少女♡最後のお遊び」を全体公開するわぜ。

まだ有料プラン続けてくれている人もいるみたいなので、今月も途中の1シーンを有料で公開したいと思います。その分も正式に体験版が出せるようになったらdlsiteやpixivで公開するので待てる人は待っててね♡

まだ表紙とかは出来てないけど、文章自体は今月中に完成予定。なので今月か来月には販売にこぎつけられると思う。予定より文字数バーンと増えちゃったけど買ってね♡

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爆乳少女、最後のお遊び体験版.asd.pdf (476.82kB)

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爆乳少女♡最後のお遊び

「ほら、恥ずかしがらずにさっさと脚開きなさい、みんなもケータ君のおちんちん見たがってるんだから♡」
 白峰聖蘭は嘲るような調子でそう言って緑川圭太の両脚を広げた。今にも弾けそうなくらい張り詰めた性器が幾人もの女子の視線に晒される。
「やだ~こいつまだなんもされてないのにもう硬くしてるし」
「みんなに見られてるのにビクビクさせて……マジ変態じゃん」
 机の上に座らされ、M字に開脚させられた格好で、少年は顔を真っ赤にし、もじもじと身を捩(よじ)ったが、それ以上の抵抗はしなかった。恐怖で竦んでいるわけではない。抵抗を諦めているわけでもない。その未成熟な雄の器官は何かを期待するように上下に打ち震えていた。
「もう待ちきれないみたいだねぇ、みんなの前で白いのぴゅっぴゅ~って出すところ想像しちゃってるのかなぁ? くすくす♡」
 聖蘭の悪戯な指先が少年の勃起をくすぐるように刺激する。同時にうなじの辺りに柔らかな塊をグイグイと押し当てていた。それは当然少女に備わっていなければならないものでありながら、全く異常な代物であった。
 聖蘭の上半身に豊かに実ったおっぱいである。それもバストサイズを売り物にしているグラビアアイドルを遥かに上回るサイズを誇る、まさに爆乳としか表現しようがない巨大なおっぱい――着ている薄手のシャツはサッカーボールを2つ詰め込んだみたいにパンパンに膨れていて、白い肉はV字に抉れたネックから零れ落ちんばかりの、けれどそこ以外の部分は成長途上の少女なのである。胸だけが極端に発達した少女体型は反道徳的なまでにアンバランスで、しかしそれ故に妖しく、艶めかしく、危険なほどに魅惑的だった。彼女が目の前を横切れば、どんな男でも目を奪われずにはいられないだろう。
 そして、彼女の胸はただ大きいだけではなく、ずっしりとした重量感と極上のふかふかの柔らかさを備えた、男を言いなりにするための最強の武器であった。そんなおっぱいの谷間に首筋と後頭部を埋められた圭太の口から、自然と「ああぁ……」とため息が漏れたのも無理はないだろう。股間の雄の証がぴくぴくとあからさまな反応を見せ、少女たちの嘲笑を誘ったが、それさえも気にならないくらい、少年は瞬間的に思考が蕩かされてしまっていた。
「あらら~せーらのおっぱい気持ちよくてとろ~ってなっちゃってるねえ♡ でも、すぐに出したらダメだからね~」
 極上の肉のクッションで頭を挟み込んだまま、聖蘭は少年の屹立を捕まえた。力は込めない、輪っかにした指が膨らんだ先端部に引っかかる程度に軽く握り込む。
「ほら、みんなよく見てね、ほとんどの男子はケータ君みたいに皮が余っちゃってるから、こうやって皮の上から指輪っかで扱いてあげるのがいいんだよ~」
 周囲の女子にそう説明しながら、聖蘭はゆっくりと手を上下させる。剥き下ろし過ぎないように加減しつつ、指の輪が包皮の上から出っ張ったカリの部分を優しくこすり上げる。繰り返される心地よい刺激に、少年の表情がますます弛緩していく。
「こうやって~ちゅこちゅこちゅこ~ってしてあげると、ほら透明なお汁が漏れて来たでしょ~?」
「知ってる知ってる♡ これ、我慢汁っていうんだよねえ」
「にちゃにちゃしてて、ヨダレみたいだね」
「すんすん……うえ、変な匂いするねこれ」
 頭を寄せて少年のモノを覗き込み、姦(かしま)しくはしゃぐ女生徒らはみんな聖蘭の後輩だ。
いうなればこれは実演だった。誰でも最初から達者なわけはない。経験の浅い彼女らに、やって見せ、言って聞かせてという式で、“男子の上手な扱い方”を伝授している最中なのである。
「ひあ……そ、そんな、じっくりみないで……はああぁ……ん」
 実演道具にされた男子生徒は、眼を固くつむって身を震わせ続ける。身体の内側まで覗かれているみたいで、女子たちの顔を見ることさえ恥ずかしかった。けれど、その股間のモノは一向に静まる気配はない。
 後から後から溢れ出すカウパーのぬめりを利用して、聖蘭の指先がリズミカルに上下する。余った皮が過敏な中身をヌルヌルと擦り上げる度に、熱く疼くような快感が少しずつペニスを支配していく。
「くちゅくちゅ、くちゅくちゅって、エッチな音出しちゃってやらしいんだぁ……んふふ、気持ちいいね~ケータ君……♡ おちんちん、皮でシコシコ気持ちいいねえ~……ほら、シコシコ気持ちいいって言ってみて~♡ そしたら、もっと気持ちよくなれるよ♡ くすくす」
 鼻にかかった媚声に耳朶をくすぐられ、理性はますます甘く蕩かされていく。
「ああぁ……あううぅ……し、しこしこ、気持ち、いいですうぅ……」
 だらしなく開いた口から勝手に声が漏れ出していた。弛緩しきった頭では、それを言うか言うまいか判断することなど不可能で、耳から入った言葉をそのまま垂れ流していた。
「ふふ、こんな風に、言葉でもおちんちん扱かれるのは気持ちいいんだ、って教えてあげると効果バツグンなんだよ、簡単でしょ?」
 聖蘭は胸を揺すって谷間で少年の頭を弄びながら、自信たっぷりに笑ってみせた。
「男子って単純なのね……」
「でも、これなんかすっごいやらしいよ、せーらちゃんの手の動きの感じとか……」
「ほんそれ。見てたらドキドキしてくるよね」
 周囲の少女達は目の前の実演に夢中になっていた。頬は赤く上気し、瞳には微かに嗜虐の光が宿っている。自分も男子にやってみたい――言葉にしなくても表情がそう訴えていた。
 聖蘭の説明や女子の会話は当然耳に届いていたが、圭太に気にする余裕などない。
 頭の中は下半身の快感で一杯だった。ただ指先でつまんで扱いているだけのはずなのに、自分自身でするよりもずっと気持ちがいい――。
 それも当たり前のことだった。白峰聖蘭という少女は今まで何人もの男子をこんな風に手懐けてきたのである。いや、男子だけではない。自分よりずっと年上の男性でさえ、手玉に取ってきた。そんな、いわば魔性の少女にとって、少年を快楽に染め上げるのは造作もないことだった。少年自身よりも男の身体について知り抜いているのである。
 ただ、つまんで扱いているだけに見えても、聖蘭の指は裏筋やカリ首を的確に押さえていたし、空いた手で内腿や脇腹をさわさわと撫でまわしているのである。爆乳による心地よい圧迫も効いていた。
 じっくりと、ねっとりと、しかし間断なく弄ばれ続けるうちに、腰の甘い疼きは徐々にはっきりとした感覚に変わっていく。突き上げるような射精感へと。
「ああぁ……あうううぅ……は、はあぁ、も、もう出ちゃいぞ……」
「ええ? もう出ちゃうんだ……でもだけど、まだ見せてあげなきゃいけないことがあるから、まだオアズケだよ」
 言いながら、聖蘭の手の動きはすでに変化していた。親指と人差し指と中指を、クレーンゲームのアームのような形にして、皮の上から膨らんだ先端部を掴んで、カリカリとひっかくように刺激を与えていく。
「男子がイきたそうにしてても、イかせてあげる必要はないんだ。射精の権利は女子が握ってるんだってことを、ちゃんと心と体に覚えさせてあげなきゃいけないの」
 可愛らしい指先がペニスの先っぽを執拗に責め立てる。カリ首を何度も擦り、亀頭全体に甘いマッサージを加えていく。
「ふあ、ああぁ……なにこれ……なんか、変な感じ……」
 気持ちよさに圭太の腰が勝手にくねる。けれど、その快感はどこか芯が外れていた。今にも射精してしまいそうなくらい肉棒は充血し膨れ上がっているのに、最後の一線が越えられないのである。
「んふふふふ、こうやって、おちんちんの先っちょだけ可愛がってあげると、男子って気持ちいいのにイけなくなっちゃうんだよ♡」
 楽しそうに解説する聖蘭の腕の中で、圭太は腰をヒクヒクと悶えさせ続ける。身体がイくことを求めて自然とそうなってしまうのである。
 その惨めなダンスは、周囲の女子の嘲笑を買った。
「ああぁ……ひいいぃ……は、はやく、出させてぇ……こんなの、変になるよぉ……」
恥ずかしさともどかしさに苛まれながら、祐樹は喘ぎ喘ぎ何度もお願いしたが、聖蘭はまるで聞こえていないかのように、解説と手の動きを止めなかった。
「皮が剥けてる子には、この刺激じゃ物足りないから、亀頭を磨くみたいに指先ですりすりして上げると効果的なんだよ」
 聖蘭の指先が皮の上から亀頭を撫で回す。限界寸前の少年にとってはそんなささやかな刺激さえたまらなかった。にもかかわらず、やはり放出は訪れなかった。普段であればもうイっているはずなのに、快感は限界を超えているはずなのに聖蘭の魔法の指技が射精を封じているのである。耐えがたいほどのもどかしさだった。
「ああぁ……ひいいいぃ……これ、だめぇ……お、おかしくなりそう……」
「あっははは♡ もうおかしくなってるし♡」
「ねえ? これそんなに辛いのかなぁ?」
 少年の痴態を少女たちが嘲笑する。中の一人はスマートフォンのレンズを向けて、その様子を録画してさえいた。
「うん、男子って射精するの大好きだからね、なんか、聞いたらおしっこを我慢してる時の何倍も辛いんだって♡ さ、ここからが大事なところだよ、みんなちゃんとせーらのやり方見ててね」
 少女らに笑顔を向けた唇を意地悪そうに歪め、聖蘭は甘ったるい声で少年に囁きかけた。
「ねえ、ケータ君……これさぁ……このパンパンになった先っちょ……」
 言いながら、念入りに亀頭部を撫でまわしもどかしい快感をさらに刻み付けていく。
「これ、ぐにぐにって揉んで、おちんちん根元から搾り上げてあげたら、どれだけ気持ちいいと思う?」
「あ、ああぁ……あ、そ、それ……ふぁ……」
 少年は想像してしまっていた。想像させられていた。その刺激を、麻薬のように依存性のある強烈な快感を。
「このパンパンおちんちんからぁ、どぴゅどぴゅどぴゅ……♡ って、白いの吐き出すの……ほら、想像してみて……おちんちんの奥から、精液昇ってくるところ♡ どぴゅどぴゅどぴゅ……♡ 考えただけで、頭のなかでイっちゃいそう……」
 聖蘭の甘い声に誘導されて、少年の頭の中は射精一色で染まっていく。
「ね? せーらの手で、イかせてほしいよね?」
「あ、あああぁ……イかせて、ほしい……イかせて、イかせてぇ……」
「それじゃあ、ちゃんとおねだりしようね♡ せーら様、射精させてください、ってみんなに聞こえるように。ほら早く。いいなさい」
 みんなに、という言葉に周囲の女子の視線を意識した少年は、一瞬言い澱んだ。しかし、それも一瞬だけのことだった。恥ずかしくても素直に従う以外にない。これ以上焦らされたら、ほんとに気が狂いそうだったから。
「せ、せーら様……しゃ、射精させてください……」
「ダメダメ、そんなちっさい声じゃ……もっと大きい声で」
 けれど、聖蘭は完全に屈服している少年をさらに追い詰める。そんな少女の顔には、サディスティックな愉悦が浮かんでいた。
「あああぁ……せーら様ぁ! 射精……射精させてくださいいいぃ……! 出させて、お願いしますぅ……射精、せーら様ぁ……」
 圭太は顔を真っ赤にしながら、泣きじゃくるように言った。
「マジで言ったし♡ 必死過ぎでしょ」
「でもちょっと可愛いかも、あたしもイジメたいなあ……」
 女子から軽蔑と好奇の入り混じった視線を向けられながら、圭太は背筋にゾクゾクと妖しい怖気を感じた。それがどういうことなのか、分からなかった。けれど、恥ずかしいのに、気持ちがいい――。
「はーい、よく言えました♡ ふふふ、それじゃあ、イかせてあげる♡ 一瞬で気持ちいいの弾けちゃうから、せーらの手でイかされたってことを、強く意識しながら精液お漏らししするんだよ♡」
 聖蘭は満足げに言うと、屹立を順手で握り込み、根元から亀頭にかけて、中身を搾るように、きゅっ、きゅっ、きゅっ……とリズミカルに扱き上げた。
「はい。射精♡」
「あ、あ、あああああああぁ~~~~~♡」
 ボタンを押したみたいに一瞬で聖蘭の手の中で快感が膨れ、弾けた。
 表面張力でコップ一杯に漲った水が、わずかな揺らぎで均衡を失ったように、とっくに許容量を超えていたはずの快感が、最後の一押しで一挙に身体の内側から溢れ出したのである。腰の奥から脳天に向かって絶頂感が突き上げる。背筋が弓なりに反って、頭がさらにおっぱいに埋まった。
 脈動と共に噴き上がった白濁液は、予め待ち構えていた聖蘭の掌に受け止められた。
「危ない危ない。そんな風にまき散らしたら女の子様を汚しちゃうからダメだよ~くすくす♡」
 勝ち誇ったように笑い、聖蘭は精液でドロドロになった手を圭太の目の前でひらひらと動かした。まるで、自分の手で搾り出したということを、しっかりと思い知らせるように。
 絶頂の余韻に浸りながら、圭太は聖蘭の胸の中で弛緩する。
「気持ちよすぎたからって、いつまでも蕩けちゃだめだよ。ほら、」
 聖蘭の言葉に圭太はぼんやりと前を向いた。3人の女子が、好奇心と興奮に瞳を輝かせて、まだ萎えずに硬いままのそれを覗き込んでいた。
「次はこの子らに可愛がってもらうんだから、しゃんとしないとね♡ みんなも、今教えたこと試してみたいでしょ?」
 女子達は同時に顔を見合わせ、聖蘭の方を向いてコクコクと頷いた。そして、爆乳のあわいで弛緩する圭太に三人同時に視線を落とした。緩んだ口元、膨らんだ鼻、悪戯な眼差し。ウズウズ、という擬音を表情にするとしたら、きっと今の少女らの顔に浮かんでいるのとそっくりになるに違いない。
いまから3人がかりで――そう思うと、不安と期待で圭太の首筋の毛が逆立った。疼きと共に小さく震えた少年の皮冠りの性器に、一人目の少女の手が伸びた。

「さぁて、次はどうしよっかな」
 聖蘭は手の汚れをウェットティッシュで拭いながら教室の様子を眺めた。
 放課後の教室のあちこちで、男子イジメが行われていた。
 ある男の子は足を椅子に縛り付けられ、後ろ手に拘束された状態で、何人もの女子からまるで玩具のようにペニスを弄られていた。
 3人の仲の良い男の子は女子の集団の目の前で、誰が一番早く射精に到達できるかを競わされている。
 床の上に転がされ、アイマスクで視界を奪われた一人の男子は、新しいローターやオナホールや、技術が得意な女子が作製した電動式の性具の実験台になっていた。
 女装をさせられて、疑似的なペニスを装着した幼馴染に肛門を貫かれる男子生徒もいた。
 プロレスごっこで完全に首を極められ窒息寸前の状態で太ももコキされる男子、お仕置きと称して電気あんまを30分以上も続けられ泣きながらごめんなさいを繰り返し精液を垂れ流す男子、年上の女の子に可愛らしいパンティを被せられ、後ろから抱きしめられながら両足でペニスを扱かれる男子――行われるすべてを書き出すことは出来ないが、女子達はめいめいに自分の好きな方法で男子に性的な虐○を加えているのだった。
 それは、世間一般の常識からは考えられないような異様な光景だった。しかし、“女子会”ではそれが当たり前の日常だった。
 女子会――といってもメディアで取り上げられるような女の子同士で集まって恋愛の話や仕事の愚痴を言い合う会ではない。男子をイジメ、可愛がり、躾け、弄び、玩具にし、奴○にし、ペットにする、そんな女子の集まりが彼女らにとっての女子会だった。といって、そう呼ぶようになったのはメディアの影響も多分にあった。よく耳にする、大人の世界の言葉を自分達の生活や遊びに取り入れる、成長期の習性の一つである。また、実際的な暗号的カムフラージュの役割もあった。日常生活で女子会が、と口にしたところでそれを聞き咎める大人は誰もいない。
 始めは男子イジメを発明した聖蘭と親しい友人だけの小さな集まりだった。そのうちに、誘いを受けたクラスの女子が参加し始め、徐々に別のクラスに、そして下の学年にも学年へ広がり、今や上級学年のほぼ全員が女子会に参加していた。
 経緯を考慮すれば、自ら進んで参加していない男子の場合、女子会に参加させられた、が正しいだろう。強○的に連れてこられた男子は当然のごとく抵抗する。しかし、少年であるからこそ大切にしてきた男としてのプライドと理性を被虐の快感で溶かされ、敗北と服従の愉悦を教え込まれ、やがては価値観を完全に作り変えられてしまう。
“女の子様”には絶対に逆らってはいけない――
“女の子様”を女神のように崇拝し、奉仕しなければならない――
“女の子様”にしていただくことは、どんなことでも悦びである――
“女の子様”の言うとおりにしている時だけ、男は幸せでいられる――
 そんな、女子に都合のいい考えを、無意識レベルにまで刷り込まれてしまうのである。
 女子の中には優しさや思いやりや臆病さから、男子にそんなことしたら可哀想だと言ったり、恥ずかしくて出来ないと訴えたりするも少なからずいた。けれど、そういった大人しい女子の価値観もまた、抵抗しながらも被虐の快感に堕ちてゆく男子と同調して変化し、芋虫が蛹の中で溶けて蝶になるが如く、嗜虐的な“女の子様”へと成長を遂げるのであった。
 今もこの教室だけでなく、隣接する2つのクラスで同じように男子イジメが行われているのである。学校側に生徒だけの勉強会として、許可を得ての居残りだった。
 女子会の言いなりに動く教師は一人や二人ではなかった。女子会に逆らう者は誰もいなかった。存在を知りながら、知らないふりを約束させられた教師もいた。とある新任の女の教師は、女子会の一員としてお気に入りの教え子を可愛がるようになっていた。
 白峰聖蘭は女子会――いや、この学校の女王だった。誰も彼女に逆らえなかった。大人の男におねだりすればなんでも簡単に手に入った。それが嬉しかった――と言っても物自体を喜んでいるのではなかった。彼女にとって金銭的な価値は無数に存在する基準の一つに過ぎなかった。それが、持ち主にとってどれだけ手放したくない物か、手に入れるのに苦労する物か、それがどんな意味を持つのかが真に重要なのだと知っていた。
 例えば、大切な人との思い出の品とか、苦労して手に入れたゲームのデータとか、絶対に譲れない勝利とか、愛する人であるとか、個人的な、しかし高い価値があるために絶対に手放したくない物を差し出させるのが快感だった。
 あるいは、先生からもらう学校のテストの問題用紙とか、真面目な会社員に万引きさせた商品とか、倫理やルールや法に抵触する贈り物をさせることも快感だった。
 相手が自分のためにどれだけのことが出来るのか――。
 自分が相手をどれほど深く強烈に支配しているのか――。
 そういったことを確認した時に悦びを感じるのだった。
 だから、女子会での支配者としての生活は、聖蘭にとって最高のものだった。
 けれど、何事にも終わりが来ることを聖蘭は知っている。そんな最高の生活のリミットはあと半年、卒業が待っているから明確だ。卒業すれば、みんなバラバラになってしまう。女子会も続けられるかもしれないが、自然と飽きてしまうかもしれない。そう考えた時、聖蘭は何とも言えない気持ちになるのだった。
「よお。なにぼんやりしてんだよ、せーら様」
 揶揄うような調子で声をかけてきたのは、女子会の初期メンバーの一人、縹悠李だ。体操着が良く似合う、ショートカットの活発な少女である。その健康的に色づいた瑞々しい肌は、じんわりと汗ばんでいた。大のプロレス好きで、現在は総合格闘技やボクシングに打ち込む彼女は今まで男子を練習台に様々な技を仕掛けていたのだった。
「なんだ、ユーリか。珍しいじゃない、放課後はジムなのに」
「なんだってそれ酷くね? 今日はお休み、オーバーワークは筋肉に悪影響なの」
 それよりもさ。と悠李は聖蘭の爆乳におもむろに手を伸ばして、
「なんかさっきしんみりした顔しちゃってたじゃん、どうかしたの?」
「真顔で何おっぱい揉んでんのよ。ばか。セクハラ」
 聖蘭は眉間に皺を寄せて腕を振り払ったが、本気で嫌がっているのではなく、悪戯に呆れた態度だった。
「いや、悪い悪い。聖蘭のおっぱい、あたしのと違って触ると気持ちよくってさ」
 おっぱいというより胸板と言った方が相応しい自分の胸を触って舌を出す、悠李もまるで悪びれた様子はない。同性の友人同士だから許されるスキンシップなのである。聖蘭もそれ以上抗議はせずに、問いかけに答えた。
「別に、どうもしないんだけど、あと半年もすれば卒業なんだなっておもったらさぁ……」
「おセンチ入っちゃった的な?」
「そんなんじゃないけどぉ……なんか、卒業ってさ変じゃない?」
「変?」
「今までずっと一緒に過ごしてたのに、ハイ卒業ってなったら、その今まであったものが消滅して、二度と元には戻らないんだよ」
 悠李は腕を組んで難しそうな表情でうーんと唸った。
「やっぱそれって寂しいってことじゃないの?」
「それは違う気がするんだって。なんと言うか、これで終わっちゃうのがもったいない、みたいな?」
「終わるとは限らないでしょ」
 悠李の代わりに答えたのは、濡羽橘花だった。彼女も女子会が活動する前からの聖蘭の友達だった。すらりと背の高い、大人びた雰囲気の少女は、腰まである長い黒髪をさらりとかき上げ、眼だけを動かして二人を交互に見た。
「みんなが同じ学校に進むわけじゃないけど、私達一人一人がいなくなるのでないでしょ? 今までだって続いて来たんだから、女子会はこれからも続くわ」
 表情一つ変えずに、理路整然と述べられた言葉には説得力があったが、聖蘭は直感的にそんなことは無いのだろう、と思った。
「そう簡単ならいいんだけどね……」
 離れ離れになるということの影響は、きっと想像以上に大きいだろう。なぜなら、女子会が習慣で無くなってしまうから。習慣で無くなった遊びはそれが好きだと思っていても、いつかはやらなくなってしまう。
 ゲームだってそうだ。やることが無くなったり、同じことの繰り返しだったりするから、飽きるのでは無い。ふとしたきっかけであるゲームを続けなくなって、別のゲームや別なやりたいことが取って代わった時に、後から振り返って、最初のゲームを飽きたと断定するだけなのである。
 本当は、ほとんどの時間退屈していても、それが習慣になってさえいればゲームは続けられる。ゲームだけではない、苦痛を含んだあらゆることを継続出来るのである。それが、習慣の持つ魔力だった。
 卒業しても、しばらく女子会は続くだろう。けれど、各々が理由をつけて来なくなりはじめて、やがて緩やかに終わってゆくのだろう。聖蘭にはそれが確実なことに思えた。
「あーあ、ずっと卒業なんてしなかったらいいのになぁ……」
 そうすれば、いつまでも男子や先生を玩具にする日々が続く。押し車は、中のハムスターが走り続けている限り、いつまでも回り続けるのである。
「そういうわけにはいかないでしょう」
 と、橘花がきっぱりと言い切った。冷然とした言い方だが、突き放しているのではなく、普段から感情の起伏に乏しいだけなのである。聖蘭もとくに気にした様子はない。
「分かってるわよ。分かってるから、そうなったらいいのになって」
「ってもさーやっぱそこはどうにもなんないって」
 悠李は頭を掻きながら言った。面倒なことはあんまり考えたくないとでもいうように。
「卒業した後のことは後になって考えたらいーんだよ。それよか、今を愉しもうぜ。ほら、可愛いボクちゃんもお待ちかねみたいだし」
 悠李に言われ、後ろを振り向くと、いつからそこにいたのか、くせっ毛の、背の小さい男子が困ったように腕をこまねいて立っていた。黄崎という、一つ下の少年は、甘えん坊で、聖蘭のお気に入りの一人であった。
「あの……せーらお姉ちゃん……」
 荒くなった吐息、ドキドキと心音が聞こえてきそうなくらい真っ赤になった頬、ちょっと前かがみになった姿勢と手で隠された股間、さっきから落ち着かなく瞬きを繰り返す眼はちらちらと聖蘭の胸元を盗み見ていた――すぐに聖蘭はある一つの約束を思い出した。けれど、あえてとぼけた調子を繕って、
「あら~ユーキ君、どうしたの~? おねーちゃんに何かご用?」
「あ、その……きょ、今日で、い、一週間……だから……約束の、あの……」
「約束? なんだったかなぁ~? おねーちゃん思い出せないから、ユーキ君から言って欲しいなぁ」
 顎先に指を添えて、大げさに首を傾げ、甘ったるい声でもったいぶる聖蘭に、祐樹の困惑は一層深くなって、悠李は呆れたように肩をすくめた。
「えと、あの……言われた通り、お、オナニーしてない……一週間、我慢……した、から……ぱ、ぱ、ぱ……パイズリ……」
「パイズリ? ふふふ、それなんだっけ? むずかしくって、おねえちゃんちょっと思い出せないから何をどうすることか、教えてくれるかなぁ♡」
 聖蘭にパイズリが分からないはずはない。何度もそれをしてきたし、何度もそれで男を骨抜きにしてきたのだから。ただ、揶揄って焦らして遊んでいるのである。
 それは遊ばれている啓太も承知していた。だが、それでも素直に言われたとおりにせざるを得ない。そうしなければ、いつまでも気持ちよくしてもらえないと、覚えさせられているから。啓太は今にも泣きだしそうな声で、
「せ、せーらおねーちゃんのおっぱいで、ぼ、僕のおちんちん挟んで……えと……むにゅむにゅって……」
「ふふふ、おねーちゃんのおっぱいで、おちんちん挟んで……」
 聖蘭は眼を糸のように細め、ニマニマと挑発的に笑いながら、服の上から自慢の爆乳を両手で持ち上げて、その行為のあからさまなジェスチャーを加えつつ、少年の言葉を反復する。
「むにゅむにゅ……ってして欲しいんだ……爆乳おっぱいお肉でむにゅむにゅごしごし……って皮ごと可愛がって欲しいんだ……♡」
 言葉に合わせておっぱいが上下する。まるで、その間に挟んだ何かを押しつぶし、扱き上げるみたいに。量感たっぷりの乳肉が波打つ、服の上からでもわかるその魅惑の揺動から、もう祐樹は目が離せない。艶を帯びた淫らな言葉が妄想と期待を掻き立てる。否応なしに高められる興奮。視覚と聴覚から入ってくる甘い刺激が、理性を蕩かしていく――。
「あ、ああぁ……せーらおねえちゃん……だめ、おちんちんでちゃ……」
「ふふふ……ほ~ら、ぷるるん♡」
 意地悪な笑み。ジップがサッと下ろされた。衣服の下にパンパンに詰まっていた爆乳が弾けるように零れ出た。真っ白い肌、重量感たっぷりの丸みを帯びた塊が二つ、ふくらみの頂点は桜色で、本来なら突出しているはずの乳頭の埋もれているのが見て取れた。サイズはPカップだ。ブラジャーをつけていないのは、特注で作ってもすぐにカップが合わなくなってしまうからだった。
「あくっ!!!」
 その魅惑の詰まった豊乳はいわば視覚を通して伝わってくる快感だった。
 それを眼にした瞬間、意識をすべて奪われた。その柔らかさを、その温かさを、記憶に刻み付けられたその気持ちよさが、瞬時に思い出された。拍動する心臓のポンプが、血と熱さを一気にくみ上げた。
 圭太は下腹部に不随意の収縮を感じた。きゅっと付け根の辺りが締め付けられるような感覚。それが何のきっかけか頭で理解するよりも早く体が動いていた。
「あああぁ……そんな、ダメ……待って、待って……ああ、あああぁ~~……」
 内またになって、慌てて股間を手で押さえたが、その情けない漏出は止めようがなかった。 足腰が震える。甘い放出感がパンツの内側に広がっていく。それは仕方のない反応だったのかもしれない。祐樹の中で、聖蘭の爆乳と快感とは離れがたく結びついていたし、我慢に我慢を重ね、興奮にはち切れそうな状態の欲望にとって、間近で見る生乳はあまりにも刺激が強すぎたのである。
「あれあれぇ? どうしたのぉ?」
 わざとらしく聖蘭が訊ねる。祐樹は恥ずかしさに顔を真っ赤にして、股間を抑えたまま直後につきものの脱力に身を任せるようにへなへなと床に膝をついた。
「あうううぅ……」
「あ、も・し・か・し・てぇ……せーらお姉ちゃんのおっぱい見ただけで、お漏らししちゃったとか?」
 聖蘭は周囲に聞こえるような大きな声で、大げさに驚いてみせた。教室にいた女子達が聖蘭と祐樹に注目する。
「えーうそ、ほんとにおっぱい見ただけでイったの?」
「やば~……それはそーろーすぎっしょ」
 好色な視線と揶揄う言葉に晒されながら、祐樹は顔を真っ赤にした。おっぱいを見た途端に射精してしまったのは紛れもない事実だった。恥ずかしさと情けなさと、喪失感と、居たたまれなさで胸がいっぱいだった。
 聖蘭は腰をかがめ、うなだれる少年の首に手をまわして頭を掻き抱いた。柔らかな谷間に顔が埋もれる。
「泣かなくたっていいんだよ~? ちょっとびっくりしちゃっただけだから♡ お姉ちゃんのおっぱいの気持ちよさ、おちんちんが覚えちゃってるから、今から気持ちよくしてもらえるって思ったら、興奮しすぎて我慢できなくなっちゃったんだよね~♡ くすくす♡」
 微笑しながら、聖蘭は少年の頭を撫でた。
 視界一杯に広がったおっぱいから温もりが伝わる。柔らかさが左右から押し寄せて来る。うっとりするような匂いがして、頭がほわほわとしてくる。祐樹はもっと、目の前のお姉ちゃんに惹かれていく。
「あうう……そう、だけど……でも、ごめんなさい……」
「うんうん、謝れて偉いぞ~♡ ほら、そんなとこ座り込んでたら汚れちゃうよ?」
 手を握って促され、祐樹はゆっくりと立ち上がった。周囲の女子達はまだ笑ったり、何かを囁き合ったりしていたが、祐樹には全く気にならなかった。
「せ、せーらお姉ちゃん……ありがと……」
「うんうん。どういたしまして」
 少しの間。言葉の接ぎ穂を探すように左見右見、祐樹は恥ずかしそうに手を揉みながら上目遣いで聖蘭を見た。
「あ……もう、これで……その……ぱ、パイズリ……もう今日は……」
「や~んほんと可愛い……♡ 今お漏らししたばっかりなのに、もう射精することしか頭にないんだ~♡」
 聖蘭は悪戯っぽい笑みを浮かべ、少年のズボンの膨らみを手でそっと包み込んだ。
「おちんちんも、もうガッチガチになってるし……まあ、一週間も我慢してきてくれたんだし……いいよ。してあげる♡ マジ可愛かったしね♡」
 そこに座って、と机に腰かけるよう促したその時だった。聖蘭のスマホに着信があった。担任の黒谷薫からだった。今日は職員会議があると言っていたはずだ。鬱陶しいから、女子会活動中は連絡を控えるように言っておいたはずなのに。祐樹を待たせてラインのアプリを立ち上げた瞬間、聖蘭の表情が曇った。メッセージはこのようなものだった。
「お忙しいところ失礼いたします。職員会議にて、男子イジメが議題に上がりました。女子会はもう続けられなくなるかもしれません」

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