Heliodor 2018/09/03 20:16

カラーパレットの話

昔のハードウェアにはカラーパレット切り替え機能というものがあり、RPGの色違いの敵キャラや、格闘ゲームの2Pカラーは大体この機能で表現されていました。
プログラム側で色を切り替えるので、グラフィッカーがいちいち画像を用意する手間も掛かりませんし、画像データもひとつ分で済むので容量の節約にもなります。

今はパレット機能自体が廃れたのと、データ容量の制限もあまり無いので、全ての色違いグラフィックを予め用意してあるパターンの方が多いと思われます。


ヴィータ大脱出でも、いかにも2Pカラーなユニゾンモード(「ヴィータのひみつ」で解放される白いヴィータ)を作ったのですが、これはパレット機能ではなく予め色違いグラフィックを用意してあるパターンです。

ではどうやって色違いグラフィックを用意したのか?と言うと……全部の絵を手作業でユニゾンカラーに塗り直しました。
塗り直すだけだし、そんな大変じゃないだろうと軽く考えてたのですが、なんと言うかもう、めちゃくちゃ大変でした。

ニュートラルポーズだけでもこの枚数に各脱げ段階と帽子ハンマーの切り替え(これは後にレイヤー化しましたが)、これを全部塗り直すというのだから、少し考えてみれば大変なのは当たり前なのですが……。

途中で「専用の画像変換プログラムを作っちゃうか?」とも考えたのですが、一括では処理できない部分があるし、その頃既に1/3ぐらい塗り直していたので、もはや後には引けずに結局全部手作業でやってしまいました。


後半はもう「色指定で範囲を選択して塗り潰し……色指定で範囲を選択して塗り潰し……」とブツブツ言いながら単純作業を繰り返すだけの人生みたいな状態でした。
そしてこの作業が終わった後に、ドット絵ではないイラストもあったことを思い出し、自分は何故こんなことをしているのだろうと自問自答したりしました。

おそらくヴィータちゃんの絵をたくさん描いた選手権があったら結構な上位に入れるだろうと自負しておりますが、それをユニゾンヴィータに塗り直した選手権があれば間違いなく優勝だろうと確信しております。アホですね。



まあとにかく、色違いキャラを自力で塗り直すのはもう二度とやるまいと誓いました。
(どちらかと言うと段階的に服が脱げる方が元凶な気もしますがそれはさておき)

やはりパレット切り替えはプログラムでやるしかない!と考え、それなりの苦労があって何とか実現しました。
こうして「ヴィータ大脱出」の次に作った「滅びの国の王女」ではそのパレット切り替えプログラムを組み込み、大量のカラー切り替えが可能になりました。(宣伝)

余談ですがこのカラー、左からFC紫髪、SFC金髪、ローレシア、サマルトリア、ロンダルキア、4勇者、アリーナ、モンバーバラ姉妹、5主人公、ビアンカ、フローラ、デボラをイメージして作りました。
他に12カラーありますが元ネタがあるのはここまでで、あとは結構適当に作りました。どうでもいですね。

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