覇県を握れ 制作の経緯
先日公開した「覇県を握れ」。
https://wargame.jp/?page_id=2131
その開発の経緯について書いていきます。
製作動機そのものはシンプルで、本格的な戦略SLGを作りたかったというものです。
そして思いついたのが、現代の都道府県で戦い、実際の統計データを反映させるいうもの。
しかし簡単に作れるわけがなく、ものすごく苦戦しました。
■企画開始 2016年夏
「覇県を握れ」は2016年の夏から作り始めたのですが、システムがまとまらず頓挫してしまったのです。
システムA案とシステムB案を作るとして、その相性はどうだろう?
システムA案とシステムB案よりも、システムA案とシステムBα案の組み合わせのほうがいいだろうか?
いやシステムA案は実装できるか分からないので、システムAα案と、システムB案の整合性は?
いやシステムB案も実装できるか技術的に不明なので、代替としてシステムD案とE案とF案。そしてそれとC案やAαとの相性は・・・。
みたいな感じで無尽蔵にシステム案の組み合わせが増えていった感じです……。
勢力ごとにあまりに強さが異なるので、一般的な戦略SLGのシステムだとゲームとして成立させるのが困難で……。
■四国志大戦 2016年秋~冬
このままでは埒が明かないと思い、システムと規模を絞って作ったのが「四国志大戦 ~県知事の野望~」です。
https://wargame.jp/?page_id=254
なぜ四国だったかと言うと……
・勢力数が4つと手頃。
・四国四県は国力に極端な差がなく、外交無しのバトルロイヤル形式でも成立する。
・航空自衛隊や海上自衛隊を考慮しなくていい。
というのが大きかったです。
四国志対戦はフリーゲームのコンテストで入賞もし、自信を深める事ができました。
■四国志すぺしゃる/四国志でらっくす 2017年~2018年
凝り性なので、四国志大戦を作ったらもっと踏み込んだ作品を作ってみたくなりました。
そこで作ったのが、「四国志すぺしゃる ~酒池肉うどん戦記~」です。
(R18) https://wargame.jp/?page_id=259
四国志大戦よりもエリア数を増やしたりしたので、それに合わせてシステム面も改良しています。また統計データの反映方法やエリアの区分けも変えました。ここで試した事が、覇県を握れでも役に立ちました。
例によって凝り性なので、R18要素を取っ払ってもっと四国ネタに踏み込んだ作品を作りたくなってしまい、作ったのが「四国志でらっくす ~酒池肉うどん戦記~」ですw。
https://wargame.jp/?page_id=1913
■県民性格診断&都道府県適性診断 2018年上旬
「覇県を握れ」を作るにあたって、地理や県民性の本を買い込んだり、統計データを収集していました。
それを元に性格診断セブン用に作ったのが
県民性格診断
https://seikaku7.com/kennminnsei/
都道府県適性診断
https://seikaku7.com/todouhukenn/
特に「都道府県適性診断」の方は自衛隊の量だとか、工業地帯に関する記述があって、もろに覇県を握れと基礎データを共有しています。
この2つの診断は、「覇県を握れ」の都道府県解説文に流用するつもりでしたが、書式の違いや文章量のばらつき、全ての県の解説が揃わなかったため、実現できませんでした。
しかし各県のメッセージを書く時に、この診断の製作を通じて調べた事も役に立ちました。
■覇県を握れ 2017年冬~2018年秋
そして様々な難題を乗り越え、完成は2018年11月。
企画開始から2年以上と、過去最高に長期化しましたが、夢だった本格的な戦略SLGの完成です!
幸いにしてバグとかもあまりないようなので、一息つけそうです。
今は様子を見つつ、プログラミングの勉強とかしています。さて、次は何をしようかな?