hirc 2019/04/16 01:00

潜入

つんざく大砲の音、城を覆う煙の中に浮遊する魔法機雷が蠢く。
鋼鉄城下部にほど近い場所、細長く続く空間に足を踏み入れる。

「どう?中大丈夫かしら。」
「油断するな。あれだけの兵器だ、中にもどんな仕掛けがあるか分からん」
兵士は前に出て辺りを伺う。
「もうちょい待ってくれ、竜の兄ちゃん。しかし…不思議な壁だな、鉄の壁が血走ってるようだ。」
「その赤い回路からは何か感じたことのない力を感じるわ。内側に行くほど強くなるみたい。」

赤い光の回路は脈動するようにチラチラと点滅している。
「兵器はこの城から発生している、いつまでも大本があるのでは埒があかん。今のうちに行くぞ。」
「なるほどそりゃ道理だな。それでどうするんだい?」
「何らかの仕組みを機能させなくさせる。つまり叩いて潰す」
「あーちょっと待った!なあ!竜の兄ちゃん!早いとここっち来てくれ!」

ふいなことから出会った三人はどこかおぼつかない足並みで中へ歩を進めるのであった。

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