イーグリ設計局 2018/11/11 03:57

プレイヤーを痛い目に遭わせないために

エロRPGの低迷の原因は作品母数の増加だけではない

2015年ごろまでに比べるとエロRPGの販売本数は伸び悩み始めるようになりました。
これは表面上の現象だけ捉えると、作品母数が増えたため売れ行きも分散してしまったと考えてしまいがちですが、過去に売れていたサークルも没落していってるケースもある一方で、人気の持続しているサークル、新規でデビューして話題をかっさらっていくサークルもいます。

多くのユーザーはクソゲーを警戒している?

多くのエロRPG作者は昔ながらのツクラーや、消費者の立場からゲーム性を追求してきたガチゲーマーではなく、エロRPGで初めてRPGを作ったような人が大多数です。
それゆえ、作者の多くはさじ加減がよくわかっておらず、エロシーンの絵のクオリティやシチュエーションが良好であったとしても、プレイヤーは終始あまりにも悪いゲームバランスに痛めつけられる事になります。
お金を出して買ってしまった、見たいエロシーンがある、という理由に駆り立てられてプレイヤーは先へ進もうとするとですが、ゲームバランスが悪いと道中すべて○問です。
ゲームバランスに限らず、マップが無機質過ぎてつまらなかったり、ユーザーインターフェースが使いにくかったり、バグが多かったりとプレイヤーのストレスになる要素はいくつもあります。

東方鉄飛船BPの購入者アンケートによると、本作品とはまったく関係がないはずのプリンセスサクリファイスの所持率が33%、リリテイルズの所持率が34%と非常に高くなっており、その他の過去の有名作品もかなり所持率が高く、エロRPG市場のユーザーは全体的にヘビーユーザーが多いことが伺えてきます。
つまり、これら有名タイトルに触れてきただけではなく、地雷を踏んづけて相当痛めつけられてきた人が今のエロRPGユーザーの中でかなりいるということです。

評価ボタンはまるでアテにならない

平均評価が4以上ならおおむねプレイヤーは満足してるじゃないか、と思うかもしれませんが、プレイヤーが評価ボタンを押しているのはゲームを遊びきった上で冷静に判断を下しているとは限りません。
いい感じの絵でいい雰囲気だからポチッと5を押しちゃった。だがしかしその後…という人を責めることはできません。

ツクール初心者はどうすべきなのか?

多くのベテラン作者が持つゲームバランスの黄金率というものは、長い年月をかけて独自に磨き上げていったものなので、決して新参の作者が表面上だけ真似て一朝一夕に使いこなせるようになるものではありません。
自分の作品ではバフと状態異常の重要度が高い一方で、レベルが上がってもキャラクターの能力は大して上がらないため、レベリングよりも戦術のウェートが大きくなっています。
どんな初心者にも厳守してもらいたいのが以下の内容です。

◆一人旅で行動不能系の状態異常はご法度(スタン・麻痺)

戦闘中エロと絡んでいるのであれば話は別ですが、そうでないなら絶対にやらないで下さい。
戦闘の結果が大きく運に左右される事になり、プレイヤーは戦闘に常に確実に勝てるように大げさなレベリングをする事が求められてしまいます。

◆市販RPGよりは多めに経験値を出せ

市販RPGの戦闘バランスというものは、時間が余っているがゲームを買うお金のない子供向けのゲームデザインであり、エロRPGは逆に時間がないがゲームを買うお金はある社会人をターゲットとしたものです。

◆プレイヤーを迷わせるな

自由度重視を謳っているゲームにありがちなのですが、プレイヤーは首尾よくエロシーンを見るのが目的なので、あまりプレイヤーを道に迷わせないほうが良いでしょう。
このへんは特に意地の悪いというか変にこだわりのある人もいて、伝説の装備がないとラスボスを倒せないのにいざラスボスを目前にするまでそんな装備品の在り処の手がかりなど微塵もつかめなかった、というケースもあります。

◆謎解きなんか手抜きしていい

極稀に、ずいぶんと気合の入った謎解きを用意してくれる方もいらっしゃるのですが、プレイヤーは謎々をしたくてこのゲームを買ったわけではないので、謎解きはあくまで「謎解きをやりました」と言うためだけのものにしましょう。
FF6の最序盤にある光が通った道をそのまま通る、DQ6の床のパネルを伝説の装備品のマークに合わせる、ポケモンRSの点字解読、安直な内容でいいのです。

◆こだわりにこだわるな

究極的にはこれです。
まだ売れもしていない作者のこだわりにどこの誰が価値を感じるでしょうか?
クリエイターにとって完成させた作品は脱皮した皮にすぎず、さらなる脱皮を求めていかなくてはなりません、
ファンも大勢増えて、今更この路線を捨てることなどできない、となってから自分のこだわって来た事に価値をつければよいと思います。

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