イーグリ設計局 2018/10/29 19:42

ゲーム開発者にとっての不都合な真実

本日は多くのゲーム開発者にとって非常に残念な真実をお伝えしなくてはなりません。

市場の評価基準はエロ要素の有無>キャラクター性>ゲーム性だ

ゲーム制作者たるもの、すでに何本もゲームを完成させていれば、自分自身の独創的なゲーム性というものに行き着くと思います。

私自身も、かつてはRPGツクール2000で「やれる事」しか考えない、思いつかない作者でしたが、RPGツクールXPを手にしてからは戦闘における行動順の変化幅を極限まで縮小しターン毎に作戦を立てやすく改善、終盤のSP・MP過剰による大技乱発による戦闘の冗長化・単調化への対策として戦闘開始時SP固定制を採用し、かつ一戦闘あたりの経験値・お金の報酬を高めに設定し、単調なレベリング作業の短縮に努めてきました。

ところが、プレイヤーは斬新なゲーム性はあまり重要ではないと考えています。
むしろ、大昔のドラクエのような、延々と武器で殴り合い、レベルや回復アイテムの所持数で勝敗が決まるような単調な戦闘のほうがかえってとっつきやすいのです。

エロ要素の内容ではなくエロ要素の有無が重要な理由

誰しもが、女性の裸体のイラストをさあ抜けやと言わんばかりに表示されても必ずしも抜けはしないと思います。
と言うのも、人には性癖があり、全裸よりも水着を着ていたほうがいいだとか、おっぱいが大きすぎる(小さすぎる)とかダメだとか、女よりも男のほうがいいだとか、そういった嗜好が分かれるためです。
ところが、多くの人は自分にとってツボなシーンがあるかどうかはっきりわからないうちからエロゲーを買おうとします。
これは、その作品がエロゲーである事が担保となっており、自分にとってツボなシーンが一つぐらいはあるはずだと思っていて買っていて、結果として抜けなかったとしてもエロゲーを買ったんだから無駄にはしていないと自己で納得してしまっているのです。
私は心理学者ではないので、これはなんとも説明し難い事象なのですが、酒を呑むようになった社会人が、別にそこまで呑みたいわけではないのに飲食店でついついビールを頼んでしまうのに似ているのではないでしょうか。

東方と東方クローンゲームが強い理由

同人ゲームでエロ要素を売りにしないで本数が挙げられている作品といえば、東方project原作、および東方二次創作の商業クローンゲームがあります。
東方project原作(整数ナンバー)に関して言えば、操作感や難易度の大きく異なる旧作(PC-98版)は除外したとしても、Win版初作品の東方紅魔郷から最新作の東方天空璋に至るまで、大筋では2Dのスクロール式弾幕シューティングゲームであるという事は変わっていません。
弾幕STGは一見なかなか入りにくいジャンルのように思えますが、一度覚えてしまうと類似のゲームはアドリブである程度こなせてしまうようになります。
斬新さには乏しいですが、いつまでも同じようなゲーム性が維持されており、未来もそうである事が期待されている事が東方人気の秘訣のなのではないかな、と考えています。

ガチなシューターはごく少数派であり、大多数のプレイヤーはNormalでクリアしてEXまで行ってボスの顔が一通り見れればいいやといった感じで考えています。

一方で、非公式の東方二次創作ゲームで商業ゲームのクローンゲームとされているタイトルについてですが、これは星の数ほどあって、個別に挙げるとほとんどキリがありません。
これらクローンゲームは恐ろしいほどまでに忠実に元ネタをコピーしようとし、そこから進歩させようと考える例はあまりありません。
極端な例では、パソコンゲームなのにセーブ機能がなく、なぜかパスワードを紙にメモさせようとします。
しかし、こういった東方でない方の原作との完全なる一致性がウリのコンテンツでもあり、東方でない方の元ネタに親しんだ人にとって期待されている要素でもあります。

ゲーム性で成果を出したい作者はどうすれば良いのか?

どうしても、自らの考え出した斬新なゲーム性で成果を出したいと考えている作者さんは、斬新さとエロ要素をマッチさせたゲームを生み出すしかないと考えます。
現在、DLsiteにおいても極稀にそのような作品は散見することができ、『花とマッチ売りの少女』は雪国の過酷な寒さと露出要素・売春要素を独自の方法でマッチさせ斬新なエロゲー性を実現しています。
『FlashCycling~自転車露出主義~』は自転車で街を走り回りながら露出することができ、crotchさんというサークルではサバイバルとスカトロを組み合わせた斬新なゲームの作品を送り出しています。
このほか、『東方バトルファックジーコ』などエロ行為で戦闘を行うRPGも存在しています。

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