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投稿記事

素材の記事(2)

使用許諾条件や楽曲タイトルの取扱いについて

今回は文字ばっかりでつまらないと思いますが、大事なことですのでぜひ読んでください。

KLV CanvasのWebサイト内DSKB/VGM Collection サポート情報ポータルページ記載の使用許諾条件は、時々更新されています。「以前までOKだったのにNGになってる!」ということはおおよそないはずですが、マメにチェックしてくださいね。別途問い合わせがあったものや、ゲーム作家さんの話を聞いていて「これは書いたほうがいいな」と思ったことを、基本の5条に補足しています。

直近では、

(ロイヤリティフリー) 当該パックの使用にあたって、料金の追徴は発生しません。

例外として、カスタムシミュレーターなど「ソフトウェア内部で素材として取り扱う」ケースにおいてパック全体 (DSKB Vol.1 のようにバリエーションを持つ場合は任意の 1 種類) の音源ファイルの半分以上を使用する場合は特別ライセンスを発行いたします。メールにてお問い合わせください。

(著作権の保持) 当該パックの著作権は KLV Canvas に帰属します。使用にあたってはあなたの成果物の Readme ファイルなどにクレジット表記を入れてください。(例: “DSKB Vol.1 - © KLV Canvas”, “[BGM] くらびすた/VGM Collection Vol.2”)

Twitter/メール等での使用報告は必須ではありませんが、モチベーションの増進に繋がりますので可能な限りご協力いただければ幸いです。

楽曲に新たなタイトルを付与することは同一性保持権の侵害にあたります。

といった部分を付け足しました。特別ライセンスについては「まるごと収録して、更にプレイヤーさんに好きなように使わせたい」といった相談を受けたため設けました。一部のファイルのみを抜粋して組み込む、一般的な利用では特に意識する必要はありません。また、この記事の公開より前にリリースされた作品については遡及しません。

今回詳しめにお話したいのは、後者の「楽曲に新たなタイトルを付与すること」の問題点です。

タイトルの大切さ

本格的な話を進める前に、まず僕くらびすたの楽曲タイトルに対する考え方を説明させてください。

メロディなどというものはそのままだと周波数の変化を12段階に分けて弄ぶだけの、数学的ゴミなんです。このことはメロディ以外のメソッド(ドラムやノイズなど)を積極的に利用するテクノ/クラブミュージックの隆盛によって近年ますます顕著になっています。

ただこのゴミに感銘を受けてしまうのが人間というもので、しかもこのゴミは伝染します。ミーム(meme)という言葉があるように、文化的な遺伝子として、友達、親子、街、国といったスケールでどんどん広まるのです。場合によっては最初に作った人間とは別の人間が翻案したものを発表するでしょう。

となれば、その選りすぐりのメロディはユニークな名前で識別しておかないと不便です。一度命名しておけば、そのメロディに対する名誉も、名前によって集中させることができるようになります。メロディに「一人前」の「尊厳」が与えられる瞬間です。(メロディがない音楽はガラクタのまま、ということではありません。むしろメロディがないにもかかわらずタイトルをつけられているのなら、エラい上に愛されているものですよね)

大げさな話をしましたが、つまり楽曲に与えられる名前は、親が自ら産んだタンパク質の塊をひとりの尊厳ある人間として自他から識別できるようにするために与えるそれと、同じ重みがあって然るべきなのです。

別に「奏」と名付けられた子が音楽家にならなくてもいいし、「駿」と名付けられた子が徒競走でビリでもいいんです。親が「奏」や「駿」に見出した何かを、子や子と関わる人間が受け取り、人としての営みを少しでもより良くできるならそれで十分なわけです。

ただし、なんだかつまらないから、こっちの方がいいと思ったからといって、その相手を本人の承諾していない呼び名で呼ぶのは、とんでもない失礼に当たります。

これと同じことが楽曲のタイトルにもいえると思います。

くらびすたの場合

ゆえに、(VGMC1のような例外もありますが)自分はなるべく2語以上で他と重複しにくいタイトル、1語でも一捻り入れたチョイスにすることを心がけています。またタイトルが思いつかないような場合、先にタイトルを考えているのにしっくりこない場合はそれだけ洗練されていないメロディだということでボツにしています。

せめて自分が産むなら、責任を取りたい。なるべくちゃんと練ったメロディとよく考えたタイトルのセットで世に放ちたいのです。

ですから、無題もしくはそれに近いタイトル(村1.wavとか)で素材を公開するのは、自らゴミ扱いされやすくするような行為ではないか、というのが率直な考えですし、「素材にタイトルが付いているとイメージが限定されて使いにくい」といった風潮もなくなってくれたらな、と思っています。その程度で本当に使えなくなるほど音楽素材のポテンシャルも作家さんたちのクリエイティビティもヤワではないと信じています。現在の使用許諾条件、最後の文言を引用します。

楽曲に与えたタイトルは作者からの「こういうつもりで作ったけど、どうかな?」という問いかけです。「気に入らないから最初からその曲名ではなかったことにしよう」とされては困りますが、「自分が思い至った、本家とは違う解釈で魅せよう」という変化 = 返歌はたいへん嬉しいものです。そのドラマがわかるよう、クレジットの際はオリジナルのタイトルを明記してください。

素材作家とゲーム作家の激突もまた良し。人間的な営みをしましょう。

掲載したきっかけ

以前、ゲーム作家さんの集いで「ボスのグラフィック素材を雑魚キャラに使われて素材作家さんが怒った」事案があるということを知り、他人事ではないなぁと思った次第です。

ちなみにこの事案(本当にあったのかな)についての僕の見方としては、「多くのゲームでボスを務めるドラキュラすら束ねるもっと大いなる闇の存在があるなら、そういったこともあるかもしれないけど、そうでもなくただ見た目からの思いつきで使われたならちょっとかわいそうかな」といった感じです。

でもぶっちゃけ

本当のことをいえば、ドット絵にしろスチルにしろ音楽にしろ効果音にしろ、全てワンオフで作れるのがいちばんいいですよね。僕自身、素材として作るときと個別請負で作るときとでは気合の入り方、筆の乗り方も全然違います。お金のこともそうですが、「うわー、これはゲームにばっちりハマるわ!」という手応えと喜びがありますから。

そういった意味でも音楽の素材制作よりもDSKBやワンオフBGMの制作を優先させていますし、無料公開の素材も相当後回しにしております。何卒あしからず。

法律的にも

同一性保持権というものが規定されていますから、タイトルの変更は訴えられると分が悪い内容です。くれぐれもお気をつけて、もしタイトルにそぐわないシチュエーションで使いたい場合は堂々と元のタイトルで。

人間的な営みをしましょう。

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レコーディングに行ってきました

5月26日から5月27日にかけて、滋賀県は長浜市までフィールドレコーディング出張に行ってきました。

お目当てはJR北陸本線を走る「SL北びわこ号」の汽笛です。専門学校時代に先生が「SL見にいかない?」と誘ってくれて以来2年ぶりの琵琶湖でした。当時は先生の録音を見学するのみだったので、自分でレコーダーを構えてSLを相手にするのは今回が初めてです。

SL北びわこ号 2018年春季運転のお知らせ:JR西日本

後から知ったのですが北びわこ号は今回をもって牽引車が入れ替わるらしいです。多くの鉄道ファンが押し寄せていたのはC56形160号機の見納めというのもあったみたい。

26日

晩ごはんのトリキはTwitterを見ていただくとしましょう。チャンジャおいしかったです。

友人宅最寄駅では人気のない駅の暗騒音をレコーディング。夜の23時、田舎の無人駅となればかなりクリアな音が録れます。いろいろ妄想も捗るシチュですね。

27日

起床即録音。録ってすぐに友人宅へ戻り確認と編集をします。

録れた音源はこんな感じでした。「最初に遠く(ひとつ前の駅)で汽笛が鳴った後、目の前を右から左へ走り抜けて、また汽笛を鳴らして走り始める」ところまでが録れています。

よく見てみると

少しだけクリッピングしてしまっています。

しかしこの部分は機関車本体が通り過ぎた後の客車のブーミング音なので、「SLがたった今やってきた音」としては重要ではありません。残響をつけつつフェードアウトという流れでひとつの素材とすることにしました。「傷みかけの肉や魚をお惣菜にする」理論です。

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