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投稿記事

効果音の記事(3)

音量調整のイロハ

2018/09/17追記: 記事タイトルを「フリーソフトで済ませる音量調整」から変更しました。

「とりあえず正規化」のワナ

BGMや効果音の音量調整の手法としてよく見かけるのが「正規化」です。僕も実は何が正規なのか、invalidやunauthorized、illegalな音量があるのか、よくわかっていないのですが(?)、つまるところ「オーディオのピークを0dBに合わせる」工程を指す言葉です。

この「ピーク」というやつがプロでも厄介なのです。

上の画像はAudacityで適当な音源を開いたときのスクショに説明を付けたものです。

ピンクで示してあるようなトゲトゲ(以後、"ピーク成分"と呼びます)は、波形の中でも音の細かいニュアンスを出す成分です。(本来この部分もひとつながりの波形なので、「成分」という呼び方はふさわしくないかもしれませんが、便宜上。) 数年前のEDMなどではこの部分を極力削減するような音源の仕上げ方が流行っていました。

そこで生まれた余白をオレンジ(以後、"ボディ成分"と呼ぶことがあります)で埋めれば、音の繊細さ、ダイナミクスを犠牲にパッと聞いた感じをデカくでき、カッコいい風に勘違いさせられるわけです。詳しくは「音圧戦争」でググってください。今はいろんな業界の働きかけでこうした傾向は薄れていますが、それでも結構大胆というかなんというか…な人はバカデカい音量で音源を出しています。

あと「音割れポッター」のような音割れ芸の音源はほとんどオレンジの部分しかありません。逆にあんな乱暴な音がピーク成分を保持しながら綺麗に音源に格納されているはずがない。そうそう、音割れポッターごっこがしたくて最近「ハリー・ポッターと賢者の石」のサントラCDを買いました。しかも輸入盤。

正規化は単純にピークを0dBに合わせる処理ですから、ピーク成分が波形のどれだけを占めているかは全く考慮しないのです。

音量ではなく、音量感を整えよう

SoundEngine Freeの「オートマキシマイズ」などでは「音量感の調整」が可能です。SoundEngineにも正規化コマンドはありますがオートマキシマイズを選んでください。

SoundEngineのオートマキシマイズがチェックするのはボディ成分です。例えば音源すべてをそこそこ大きめに揃える場合、ジャズなど元がしっとり目に仕上げてある音源はガツンと音量が持ち上げられ、音圧戦争の兵士たるロック系の音源はほんの少ししか持ちあがらない/むしろ音量を下げられる、といったことが起きるでしょう。

順番が前後しますが、逆に同じ「音量感」に揃えた場合の各音源ごとのピークの違いの例をご紹介します。SoundEngine公式サイト記載の解析タブの仕様も参考にしてください。(僕自身こんなページがあったんだと今更知りました)

後者は音量感を-18dBにしようとした結果ピーク(最大音量)が0dBの天井をぶち破っています。クリッピング=音割れの発生です。特にゲームで使用する場合は気持ち小さめに整えるのがよいでしょう。実際のプレイングで音が割れるのは最悪防げないとしても、元となるオーディオソースの時点でクリッピングしていては話になりません。

最後に(PRを兼ねて)

難しくなってきたら音屋さんに投げるのがいちばんです。

特に音源の数が増えてきたり、音源によって制作者や制作時期が違ったりすれば、ただのオートマキシマイズでは自然な聞こえ方にするのがとても難しくなります。こういった場合には、「整音」を専門的に扱うことのできる人を頼ったほうがいいと思います。

楽曲制作よりも必要な作業の工数が大きくバラけやすいため、KLV Canvasではお見積りにあたり音源の詳細と予算観のご提示をお願いしております。お気軽にご相談ください。

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劇場版のんのんびより観てきたのん

Facebookにちょっと真面目ぶった文体で書いたのをコピペするのん

こういうのは思い出と気付きの整頓が大事なのん

どうせFacebookだけの知り合いは音響の話なんてわからないのん


ごっつ久しぶりに映画見ました。ライブビューイングを見たり、映画の音響効果に関わったりはあったんですが、一本まるっとお客さんとして見るのは久々でした。

見たのはこの土曜から上映している「のんのんびより ばけーしょん」。田舎の小中学生の暮らしぶりを描くコメディ漫画が原作です。女の子たちが「ばけーしょん」中に沖縄旅行を楽しむ様子に終始ほのぼのさせてもらいました。

舞台が田舎と沖縄の中編映画というだけあって、風景の描き込みようは普通のTVアニメよりも格段に上だったと思います。またそれに対応するかのように、アンビもとても丁寧に敷かれていました。

田舎と沖縄で蝉の鳴き声がガラッと変わったのには「ウゥワわざとらし!」と内心ニヤニヤしました。実際沖縄に生息している蝉の種類別内訳って本州とは違うんでしょうか。音響を突き詰めると生態系の知識も必要になる、いい気付きでしたね。

多分5.1chのサラウンドだったかと思いますが、リバーブのこぼし方や、声をCだけから出すかLCRでパン振るかといった加減、ギャグシーン(登場人物のひとりがものすごい勢いで土下座する)で唐突にオーバーな効果音を作ってSWに吠えさせる妙味、どれをとっても感心するお仕事でした。

そうそう、主人公の宮内れんげちゃんの声を担当している小岩井ことりさんは声優をメインのお仕事にしながらMIDI検定1級を取っているすごい人なんです。そのMIDI検定1級の2018年度分を僕も受験しました。今年は課題曲がわかりやすく、楽しく打ち込めて、MIDIデータの確認も音源の作り込みもガッツリやれたので、きっと受かっていると思います…!

以上、近況報告でした。8cm-CDとかレコード(アナログ!)とかdigって素敵な掘り出し物を買えた話もあるのですが、それはまたいつかできたら。


何聴いても作り方を想像するあたり、もはや職業病なのん

でも観ていてずっとほっこりしていたのは本当なのん。既に2回目観る計画を立てているのん

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レコーディングに行ってきました

5月26日から5月27日にかけて、滋賀県は長浜市までフィールドレコーディング出張に行ってきました。

お目当てはJR北陸本線を走る「SL北びわこ号」の汽笛です。専門学校時代に先生が「SL見にいかない?」と誘ってくれて以来2年ぶりの琵琶湖でした。当時は先生の録音を見学するのみだったので、自分でレコーダーを構えてSLを相手にするのは今回が初めてです。

SL北びわこ号 2018年春季運転のお知らせ:JR西日本

後から知ったのですが北びわこ号は今回をもって牽引車が入れ替わるらしいです。多くの鉄道ファンが押し寄せていたのはC56形160号機の見納めというのもあったみたい。

26日

晩ごはんのトリキはTwitterを見ていただくとしましょう。チャンジャおいしかったです。

友人宅最寄駅では人気のない駅の暗騒音をレコーディング。夜の23時、田舎の無人駅となればかなりクリアな音が録れます。いろいろ妄想も捗るシチュですね。

27日

起床即録音。録ってすぐに友人宅へ戻り確認と編集をします。

録れた音源はこんな感じでした。「最初に遠く(ひとつ前の駅)で汽笛が鳴った後、目の前を右から左へ走り抜けて、また汽笛を鳴らして走り始める」ところまでが録れています。

よく見てみると

少しだけクリッピングしてしまっています。

しかしこの部分は機関車本体が通り過ぎた後の客車のブーミング音なので、「SLがたった今やってきた音」としては重要ではありません。残響をつけつつフェードアウトという流れでひとつの素材とすることにしました。「傷みかけの肉や魚をお惣菜にする」理論です。

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特典はありません。あしからず。

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