SAOMAN 2018/04/16 16:59

紅魔館壊滅

紅魔館の玉座には堂々たる風格のヴァンパイア少女が鎮座し、目の前の男を睥睨していた。傍らには冷たい目つきのメイド長が懐中時計を手に直立している。
「咲夜、ちょっと聞きたいのだけれどーーそこのニヤついた男は今日のおやつかしら?」
「いいえお嬢様、あのような不遜な人間を供すぐらいなら私はこの場で自害します」
「今日は悪食の気分なの。咲夜、瞬く間にあれの五体をバラして持ってきなさい」
「御意に」
 メイドと主の会話が終わった。それは死刑宣告と同義である。
 コンマ秒すら経たず、男は為す術なくバラバラ死体になる運命にあった。
 そのはずだった。
「・・・!?」
 突如、咲夜の体中を耐え難い違和感が駆け巡った。
 この場の「何か」が絶対にあり得ない変化をしたのだ。
 その正体を見極めようと硬直していた咲夜だったが、眼前の奇妙な光景にすぐ我に返る。
 いつのまにか男が何かを体の前で抱きしめ、それを上下に動かしていた。
「お前のご主人様はなかなか使い心地がいいな」
 呼吸を荒くしながら男が口を開く。
 咲夜がけげんな表情をする。こいつは何を言っている?
「貴様、いったい何を・・・っ?!」
 嫌な予感がした咲夜が振り向くと、玉座にいたはずのレミリアの姿が消えている。
 咲夜は慌てて男のほうに向きなおり、男が動かす物体を子細に観察する。
それは人形のようだった。
 だが、人形には服が着せられていない。着せ替え人形の素体と言えばいいのか。露わな肌は透き通るような白だった。
 そして通常の人形とは明らかに異なっている部分がある。四肢がないのだ。腕は肩の部分で、脚部は鼠径部に沿って、大理石の床のように滑らかにカットされている。
 鼠径部の間、つまり陰部には男の肉棒が出し入れされ透明な液体を飛び散らせている。
 思わず眉をひそめた咲夜だったが、人形の顔のほうへ視線を向けるとその顔がこわばった。
 青みがかった銀髪に深紅の瞳。開いた口からは小さな牙が見える。表情が消え失せていることを除けば、それは咲夜が最もよく知る顔だった。
 何が起きたか理解した咲夜の目が大きく見開かれる。いや、実は最初から分かっていたのかもしれない。認めたくなかっただけで。
「あ、あ、そんな、いやあああっ!」
 十六夜咲夜が忠を尽くす主、紅魔の気高き吸血鬼レミリア・スカーレットがオナホに成型され、チンポをしごく道具にされているとは。
 咲夜の顔が恐怖と怒りに歪み、悲鳴混じりの声で男を問い詰める。
「お嬢様に何をしたッ!」
「おっ射精るっ。・・・ふぅ。ちょっと締まりが悪くなってきたな」
「この、話を――!?」
 瞬間、咲夜の視線の先の男が消えた。咲夜が即座に振り向くと、男が玉座に座っている。その手は相変わらずレミリア型オナホを上下させていた。
「ああ、イス借りてるよ。流石にずっと立ちっぱなしでは辛いからな」
「ま、また――ひっ、一回でどれだけ出してるんだ貴様!」
 咲夜が軽蔑したような悲鳴を上げて後ずさる。
 玉座からは白濁液が滝のように流れ落ちている。座席部分も白く染まっていた。レミリアの口からはドボドボと白濁液が湧き出している。
「1回?いや、かれこれ100回は出しているが・・・?」
「ひっ、100回だと!?そんな時間が経っているワケが・・・そうか、貴様、時間操作能力者か!」
 相手を指さし、敵の能力を宣言する咲夜。だが男は怪訝な顔で首をかしげている。
「時を、止める・・・?すまん、ちょっと意味が・・・」
「とぼけるな!一瞬でこんなことができるわけない!いや、あるいは時を飛ばして・・・?」
「ん・・・?あ、あーあーあー!そういうことか!そうだったな!」
 シゴく手を止めて考え込んでいた男だったが、いきなり得心がいったように大声を上げた。
「君らにとっては時間は操作しないと扱えないんだったな。4次元の常識とは違う」
「な、何を、バカげたことを・・・?」
 咲夜の顔が蒼白になる。男の言うことが理解できない。だが彼女はわかっている。何もかも台無しになると。
「立体パズル、わかるだろう?アレと同じだよ。私は時間を自由に組み替えられる。当然、因果も自由だ。」
 咲夜の表情が絶望に凍り付く。文字通りの別次元の存在。時間を操る程度の能力では太刀打ちできない。歯をカチカチと鳴らして全身を震わせる。何をされるのか?何もかもされるのか?何が起きるか分からない圧倒的な恐怖が咲夜の頭からつま先まで浸潤していく。
「おいおい大丈夫か?顔が青ざめているぞ?もっと血色のいい顔をしなきゃあ」
 男がニヤニヤしながら咲夜の頭を軽く小突いた。
「あぶっ・・・はぶぁ!?」
 咲夜の美しい銀髪が丸ごとばさあっと落ちると同時に、頭頂部から包茎を剥くように表皮が顔のパーツごとずるりと下へたるむ。そして包皮が剥かれた後にはピンク色の艶めく巨大な弾頭が出現した。
 頭部を亀頭にすげ替えられた咲夜の体はなにが起きたのか分からず、顔があった場所を手でペタペタと触っている。
「お気に召したかメイドくん?ってああ、しゃべれないよなスマンスマン」
 男は楽しそうに笑うと、また「何か」をした。
「な、なにも見えない・・・いったい何が・・・!」
口を失ったはずの咲夜の声がどこからかくぐもって聞こえてくる。
その声が漏れる場所は、いつのまにか男の手の中にあった咲夜の懐中時計の中。
「いま見せてあげるよ」
 男が懐中時計のフタを開ける。その中身は当然文字盤ーーではなくそこにあったのは縮小された咲夜の顔だった。
「え・・・?は、わ、私の体、ひ、顔が、え?顔、あ、ああ、なんで、なに、いっいやあああああああーーーーっ!?」
 咲夜の表情が混乱の極みに達し、懐中時計から悲鳴が上がる。頭部が亀頭化した咲夜の体がナイフをめちゃくちゃにばらまく。
「うわ、あぶないな。メイドならもっと慎みをもつべきだろうに」
 しかめっ面をした男が呟いた直後、亀頭化咲夜の控えめな胸部がボンと大きく膨らみ、メイド服をはちきれさせる。さらに首が太くなったかと思うと、槌を振り下ろすような勢いで一気に床まで伸びた。通り道にあった胴体が真ん中から裂け、どこかへ飛んでいってしまう。
 乳房は伸びた首の先端とともに床に着いていた。
「あ・・・ああ・・・!からだ、体が・・・」
 咲夜が絶望的な声を上げる。咲夜の目に映るのは、さっきまで自分の体だった、床から天井へそそり立つ陰茎。そしてその根本に寄り添うのは、金玉袋をイメージさせる肥大化した乳房だった。
「うん、これこそ淑女の態度だ。お嬢様もそう思うだろう?」
 淑女とは全く離れた男根に作り替えておいて、男が物言わぬレミリアにしゃあしゃあと語りかける。
「なんなんだ・・・貴様は、何が目的で、こんな・・・っ!」
 体を巨大な男性器にされ、顔を懐中時計にされ、主を生オナホにされた咲夜が涙を流してにらみつける。咲夜の言葉に男はちょっと眉をひそめて、残念そうにため息をついた。
「意味や目的か。うらやましいな、そんな概念を問えるとは・・・」
「ふざけるな!まじめに答えろ!」
 咲夜の剣幕に男が鼻白んだように渋面を作る。
「ではこうとでも答えておこう。ひまつぶし、だ」
 言い終わった刹那、レミリアが巨大ペニスの先端にはまっていた。体が亀頭の形にぽっこりと膨らんでいる。
「へっ? んあっ、んほおおおおおおおっ!?」
 男の手中にある懐中時計の顔が一瞬固まった後、決壊したように快楽の叫びをあげる。
 レミリアの体内は菊門から咽頭までをまっすぐな一本のトンネルにされており、その壁面は伸縮性があり、膣壁のように柔らかなヒダで埋め尽くされていた。
 男根を撫で揉みしだき気持ちよくするためだけの穴。そんなところに挿入すれば無様なアヘ顔を晒すのも当然であった。
「気持ちいいかな、君のご主人様は」
「おへえええええっ!ナカが、うねってぇ!あっあっイくっイくうううううううううっ!」
 絶頂の叫びとともに男根が射精し、レミリアの口から勢いよく白濁液が噴き出す。床へ放出された精液があっという間に湖を作った。
「なんか足りないな・・・なんだっけな」
 男があごを撫でながら思案するそぶりをする。やがてあきらめたように首を振ると、
「とりあえず石化しとくか」
 その一言で、挿入するレミリアごと巨根が灰色の石像と化した。しかし射精は止まらず、レミリアの口はマーライオンのように精の水を放出し続ける。
「でりゅっでりゅううぅしゃせーさいこおほおおおおおおぉっ・・・」
 狂ったように射精の快感を喚く懐中時計の咲夜も間もなく石になり、二度と声を上げることはなかった。
「・・・はぁ、次いくか」
 男はどうでもよさそうに言うと、石になった懐中時計を床に溜まった精液の池に放り投げると、跡形もなく消えた。
 白濁の中に落ちた石の表面には幸せそうなアヘ顔が刻まれていた。

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