こんばんわです!
進行豹でございます!
『あやかし郷愁譚 ~妹 夏葉~』おかげさまで早くも3000DLを突破しました!
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文字通り、なんのまぎれもなくみなさまのおかげでございます!
まことにありがとうございます!!!
さて、この『あやかし郷愁譚』最近数ヶ月は原作ヒロインシリーズ&キャンペーンがつづいておりますが、
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シリーズ開始直後からは、
『ものべのに新しくやってきたあやかしたち』がそれぞれの作品のヒロインでございました。
具体的に申しますと、
上品なお洗濯おねえさんの洗濯狐、お紺。
おうたが大好き、のんびり送り雀の、ひよ。
元気でちいさなコロポックルの、パロポロ。
ふんわりとろとろおっとり雪御嬢の、ゆき。
チャキチャキしっかり元神様な三吉鬼の、サキ。
といった面々でございますね!
あやかし郷愁譚それぞれの作品の中でも、ほんのりと
「あやかしたちどおりの横のつながりの発生」については記述しておりましたのですが――
人間とあたらしいあやかしたちとの関係については、ほとんど記述できておりません。
ので、これからちょいちょい夏葉! なっちゃんが!!!
新しいあやかしたちとどのような関係を結び、どのように楽しくしあわせにものべのの毎日を過ごしておりますのか、ご紹介させていただければと思います!!!
記念すべき第一弾でご紹介する日常は~
お紺さん!! なっちゃんとお紺さんとの交流についてをご紹介申し上げます!!
お時間あってお気がむかれましたときにでも!
ぜひご笑覧いただけましたら幸いです!!
【夏葉とお紺さん】
なっちゃんはおにいちゃんちの一員で。
おうちの主婦は当然、おにいちゃんの奥さんであるすみちゃんということになります。
すみちゃんは家守妖怪。あかしゃぐま。
家事は全般得意ですし、お洗濯もその例外ではございません。
そして、得意であるからこそ。
『これは専門家におまかせするべき案件じゃ』という判断も的確です。
例えば、おにいちゃんが謎の染みをつくってしまったスーツ。
例えば、えみちゃんが世界地図を描いてしまったお布団。
例えば、落書きで台詞を足されてしまった、かわいいクジラさんの刺繍が入った前掛け。
そうしたものは無理に手洗いやら天日干しをするよりも、
クリーニングに出したほうが、圧倒的に仕上がりがよくなりますし、結果的にはものもちもよくなります。
「これは――ううむ。お紺さんにお願いするよりしかたないのぉ」
すみちゃんがちょっと口惜しげにつぶやいた、そんなときは、なっちゃんの出番です!!
大物のときには、ありすちゃんor菜穂子おばちゃん&尚武おじちゃんが出勤するときに一緒に車にのせてもらって。
そうでないときは洗濯物をリュックにつめて自転車こいで!
えっちらおっちら、大土地にあるお紺さんの洗濯屋さんにお出かけします。
お紺さんのお洗濯屋さんは、いつでも繁盛しています。
お紺さんと、お紺さんの――旦那さんでしょうか? 彼氏さんでしょうか?
その人のふたりで、大繁盛のお店を切り盛りしてるのですから、お紺さんはぱたぱたいつでも忙しそうです。
けど、お紺さんは。
なっちゃんが
「ごめんください! クリーニングをお願いしたいんですけどー」と訪ねていくと、いつでも仕事の手を止めて、嬉しそうに洗濯物を受け取りに来てくれます。
いえ、実際にお紺さんはうれしいのです!
なっちゃんがもってくる洗濯ものは、あのすみちゃんが『専門家にまかせるべき』と判断する、お洗濯しがいのある洗濯物ばかりなのですから!
布地がなにで、中綿はどうで、縫製がどんな感じか。
そうした情報までならば、お紺さんは超専門家、聞くまでもなく一撫でで把握してしまいます。
しかし、例えばおにいちゃんが何をこぼして染みをつくってしまったのか。
えみちゃんが世界地図を描いてしまう前の晩には、一体何をのんでいたのか。
台詞を落書きした画材はなにか――
そこまでは、お紺さんでも読み取れません。
その事実を把握してからなっちゃんは、お紺さんのお洗濯屋さんにいくまえに、かならず徹底的なリサーチをするようになりました。
おにいちゃんが忘れちゃってるようならことでも、すみちゃん、ありすちゃん、菜穂子おばちゃん、尚武おじちゃんあたりを総当りすれば、案外わかったりします。
えみちゃんの飲食についてはすみちゃんが完全に把握してますし、つまみぐい関係も、うたれちゃんが見張っててくれることは少なくありません。
山で何をのみくいしたかは、とおこさんに聞けばわかります。
うたれちゃんとすみちゃんのどちらかが大概は見守っているその目を盗んでいたずらをそそのかすことができる存在ならば、ちまちゃんの他にありません。
そうしてちまちゃんの情報ならば、ありすちゃんに聞けばいっくらだって引き出せるのです。
そうして最悪――誰に聞いてもわからない、思い出せないそんなときにだって。
なっちゃんには切り札ともいえる人脈――あやかし脈が存在します。
なっちゃんが眠り続けていたとき、なっちゃんと「ものべの」をつなぐ役割を果たしてくれていた大妖――獏。
いまも変わらず眠り続ける獏となっちゃんの間には、いつのまに、不思議な絆が静かに生まれているからです。
誰にも――おにいちゃんにだって――内緒にしてることなのですけど。
なっちゃんは獏に頼んで、獏と一緒におねんねすることで、他の誰かの夢の中へと、入っていけます。
そうして「夢の中でなら思い出せる」というようなことは、人にもあやかしにも、実は結構あるのです。
とはいえ、夢は精神世界そのもの。
一番ちかいおにいちゃんの夢の中にはいったときさえ、目覚めればぐったり疲れてしまいますし、
平気で戦車や恐竜が闊歩するえみちゃんの夢の中にはいってしまったものならば、ガチで命の危険さえをも感じます。
のでので、それは本当に最終手段なのですが――
ともかくなっちゃんは自分にできるベストをつくして、
「お紺さんのお洗濯にやくだちそうな情報」を、予め準備してくれるのです。
その情報をもらえるがゆえ、お紺さんは自分の知識と技術のすべてを迷わずつぎ込み、
『さすが、専門家のしあがりは違うのぉ』と、すみちゃんをにっこにこにするお仕事を果たすことができるのです。
ですのでお紺さんはなっちゃんが大好きですし、
なっちゃんの中に、『お洗濯を極めることが可能な素質』を、わずかながらに感じ取ってさえいます。
あわよくば一緒にお洗濯屋さんを――
そんな願いをほのめかしつつ、お紺さんはなっちゃんに、学園卒業後の進路についてを訪ねたりもします。
尋ねられればなっちゃんは、ちょっと困ったように笑って、そのときに考えていることを、隠すことなく聞かせてくれます。
ありすちゃんみたいな看護師さんになるのもいい。
おにいちゃんのなってたかもしれない道をたどって、女医さんをめざしてみたい。
女の子も博師になれるってきいたから、そっちいくのも悪くない。
滝女郎さんたちがこまらないように、自然を守るみたいなお仕事もしてみたい。
……なっちゃんの夢はまだまだあやふやの日替わりで、結論はなかなかでてきません。
けれどもどんなときだって、たったひとつのことだけは、変わらず答えに含まれます。
「大人になっても、ものべので――それはたぶん、きっと絶対だと思うんだけどね!」